13③

(近ごろの日記)先日、路上古本市にでかけ、西部劇のDVDと文庫本三冊を買う。連休中の、お手軽な暇つぶしができた。13③文庫本二冊目『好色一代男』/校訂入りで、現代語訳ではなく原本。昔ハマっていたことがあり、また読んでみたくなった。ど素人がいうの…

13②

近ごろの日記(と、おしゃべり)。先日、暇ができたのでちよっと離れた町に出かける。青空古本市が開催されていた。連休つぶしに、文庫本三冊と、ふるい西部劇(DVD)を買う。 13②ふるい西部劇/1951 年、バート•ランカスター主演の『復讐の谷』。ジャケット…

13①

近ごろの日記(や、おしゃべり)。先日、暇をみて三、四つむこうの町をぶらぶら。朝から青空古本市をやっていた。連休を潰すのに文庫本三冊とDVD一枚(ふるい西部劇)を買う。 13①文庫本一冊目『緑の館』/ちよっとまえに『娼婦マヤ』(1949、DVD)というフ…

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劇場に足を運ばなくなって久しいが、最近では副音声コメンタリーのみならず、生コメンタリーによる上映もさかんに行われているという。以下は、ひと昔もふた昔も前、わたしが映画小屋通いをしていた頃の話です。 物語がそろそろクライマックスに向かい出した…

11

われわれの大部屋に、ひとりの患者がやってきた。両眼の網膜に損傷があり、放置すればいづれ失明のおそれあり、ということであった。いつもぼんやりと窓の外をながめては病院生活のながい一日を潰していた。とりわけ夕暮れどきには、何か貴重なものを見てい…

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ふるい西部劇におけるリー•マーヴィンの悪党ぶりは、とくにランドルフ•スコットと組んだときのそれは最高だ。いたるところで主役を張っているL•スコットはいつも人のよい笑みをうかべ突っ立っている。どの作品であれL•スコットはL•スコットなのだ。だから…

9

「友だちをひとりもっていれば、おまえはリッチだーーおやじがよく言っていたものさ。おれには、おまえという友だちがいる。だからおれはリッチだ」。ちょっとまえに見たふるい西部劇(DVD)のなかで、主人公が相棒に言う。かっこいい台詞だね。西部劇に…

8

気持ちのいい昼下がりの公園をぶらついていると、何やらぶつぶつと不平不満をもらす声が聞こえてきた。振り返ると台の上に銅像がたっている。ペンキを塗ったばかりらしく、陽の光を浴びて、どうだと言わんばかりに目立っている。しばらく耳を傾けてみた。 「…

7

日記。3月20日水曜(休日出勤)。やっと5日ぶりに通便した。若い頃は便秘によく苦しめられたものだが(この言い方はおかしいよね。自分の生活が原因なわけだから、自分で自分を苦しめる、と言わないとね)この年齢になってからは久しぶりのことだ。プチ断食…

6②

→[6①から]わたしが出会いたいのは、広大な西部の土地から土地をめぐり渡る吟遊詩人なのです。そしてかれらにこそ、おねだりするのです。おとなしく安住する人びとが想像もできない、この世のさまざまなめぐり合わせを、おもしろおかしく、うたって聞かせてく…

6①

ふるい西部劇(DVD)を見ていると、よく出会うのがギターをかかえた歌うたいだ。土地から土地を渡りゆき、自慢の、のどを披露する。西部における吟遊詩人といったところでしょうか。 また、歌うカウボーイというものもいる。やはりギターをかかえているが、…

5

「日記やお喋り」と、うたって、その1で「日記を書こう」と大仰に宣言しておきながら、おしゃべりばかり。これは、だめだ。日記を書こう。日記といえば思春期のガキが青っぽいことを熱っぽく語ってみたり、大文豪やその道の匠(たくみ)が芸術上のプランや苦…

4

駅馬車が土ぼこりをあげて到着した。アリゾナの田舎町、異国の趣きある国境ぞいの停留所。去る者、見送る者。早口でかわされる別れのことばや再会の約束。かれらを遠巻きにながめる土地の者。あたりはごった返し、なかには肩どうしがぶつかり合い険悪な表情…

3

つぎは**です、のアナウンスにちよっと驚いてしまった。こんなに遠くまでやってきたのか。ホームの駅名を見てわれに返った。ぼんやりと、とりとめのないことを考えていたために、ずいぶん長い時間がたったように思えたのだ。それでアナウンスの駅名を聞き…

2

巨大製紙会社の社長バーニーは旧友スワンのひとり娘ロッタをひと目見るや、驚きと忘我のうちに、ことばをなくしてしまう。彼女はまったくの生きうつしだった。若きバーニーと愛を語り合い、未来を誓い交わしたあの酒場の歌姫ロッタに。今はなき、うるわしの…

1

たのしみが何かほくなった。日記をつけてみよう。おもしろいと思ったことを書いて、みずからたのしめれば、それこそたのしい。 ものを考えることが苦手な者(考えようとする努力をしない者、というべきでしょう)にとって、赤ん坊の素朴さはうらやましいかぎ…